2025年9月号<最低賃金改定と採用賃金の動向>


2025年8月、中央最低賃金審議会は、2025年度の最低賃金について全国平均で63円(6.0%)の引上げを目安とする見解を示しました。目安通りに改定されれば、全国加重平均は1,118円となり、引上げ幅は過去最大となる見込みです。

このような改定は、人材採用の現場に大きな影響を及ぼします。最低賃金をわずかに上回る程度の採用賃金設定では応募者の確保は難しく、また、求められる賃金水準は職種や地域ごとに大きく異なります。人材確保を巡る競争が激化する中、企業は自社の採用賃金が市場水準と比べて適切か否かを検証することが必要不可欠です。

本号では、ハローワークに加え、民間求人メディアのデータも取り上げ、採用賃金の最新動向を地域別・職種別に整理し、実情に即した採用賃金の検討に資する情報を紹介しています。






資料編

1.中途採用者の採用時賃金

2.パートタイマー・アルバイトの募集時の平均時給



判例編

1.求人賃金と契約賃金の差額は請求できるか

2.求人票と異なる条件での採用と就労拒否の是非

3.出来高払賃金における最低賃金の計算方法



コロナストレス

連載編

新時代の労働と賃金 (明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)

第7回 大学の世界と教授の賃金(4)