2025年3月号<カスハラ対策>


顧客が企業に対して暴行・暴言・脅迫・過度の要求・理不尽なクレームなどの迷惑行為をする「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が、近年深刻化しています。正当なクレームは、顧客との信頼関係の強化、業務改善やサービス向上、顧客満足度の向上、従業員の意識変革の契機となり得ます。しかし、カスハラは、従業員のパフォーマンスやモチベーションの低下、精神的・身体的健康悪化、離職をも引き起こします。また、企業の時間や労力の浪費、業務の停滞、金銭的損失、ブランドイメージの低下、さらには使用者責任を問われるリスクにもつながっていきます。

カスハラが社会問題化している中、それが我が社に及ぼす影響を理解し、「お客様は神様」という考え方と「従業員や企業も大切」という考え方をバランス良く共存させることは難しく、多くの企業では具体的なカスハラ対策が十分に進んでいないのが実情です。

こうした状況下、2025 年4 月には東京都で全国初のカスタマーハラスメント防止条例が施行されます。また、企業のカスハラ防止措置を義務づける労働施策総合推進法の改正案が、2025 年の通常国会に提出される見込みです。

本号では、企業としてカスハラからいかに従業員を守り、健全な職場環境を維持していくかの対策について紹介しています。




解説編

企業に求められるカスハラ対策




資料編

1.企業のカスハラ対策の実態

2.従業員のカスハラ経験の実態

3.カスタマー・ハラスメントの防止に関するガイドライン




判例編

1.教員に対する保護者への謝罪指示は不法行為にあたるか

2.看護師が患者から暴力を受けたことは病院の安全配慮義務違反となるか

3.会社は顧客から従業員へのクレームに関する不法行為責任を負うか

4.コールセンター応対者に対する暴言等は会社の安全配慮義務違反となるか



コロナストレス

連載編

【新連載】新時代の労働と賃金 (明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)

第1回 医師の賃金を考える