2024年2月号<2024賃金改定の行方>


コロナ禍からの回復による社会経済活動正常化の一方、不安定な国際情勢、エネルギー・原材料価格上昇、円安基調による物価上昇、そして慢性的な人材不足等の課題を抱える状況下、2023年の賃上げ額は11,245円(3.60%)となりました。

2024年の賃金改定について、連合は5%以上(ベア3%+定昇相当2%)を要求目安として掲げています。経団連は、「自社に適した対応が必要」としながらも、「前年以上の意気込みと決意をもって、賃金引上げの積極的な検討と実施を求めたい」としています。

今年の賃金改定においても、物価上昇を考慮し、定昇はもとより、ベアも積極的に検討する必要があるでしょう。また、働く者の主体的・自律的な能力開発・キャリア形成支援や、働きやすい職場環境づくりも、労使で検討すべき課題となるでしょう。

本号では、「2024賃金改定の行方」を特集します。






解説編

1.2024年春季生活闘争方針
2.2024年春季労使交渉・協議における経営側の基本スタンス



資料編

1.2023月例賃金の改定結果
2.2023賞与の妥結結果
3.国内経済見通し
4.競争力の国際比較



判例編

組合執行委員長を昇格させないことは不当労働行為か



コロナストレス

連載編

賃金の諸相(明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)

第88回 日本の賃金、アメリカの賃金(22)