2023年7月号<モデル賃金の見直し>


求人においては、18歳・22歳・30歳・35歳・40歳などのモデル賃金を示すことが少なくありません。モデル賃金は、求職者にとって、とても重要な判断材料になります。また、社員にとっては将来の賃金イメージとなり、会社にとっては世間相場との比較や人件費予測の拠所となります。

「モデル賃金」とは、つつがなく学校を卒業して就職し、つつがなく能力を開発し、つつがなく実績を積み、つつがなく昇給・昇格していく社員を想定した賃金のことです。「モデル」とは、統計的には第3四分位の者が該当します。四分位数とは、全てのデータを小さい順に並べて四つに等しく分けたときの三つの区切りの値を指し、小さい方から第1四分位数、第2四分位数、第3四分位数と呼びます。

モデル賃金は平均賃金よりも高いものですが、自社のモデル賃金を見直す上では、世間の年齢別の平均賃金の実態を把握しておくことも重要です。

本号では、「モデル賃金の見直し」を特集しています。





資料編

産業別・年齢別の平均賃金





判例編

1 嘱託社員としての雇用は差別か

2 給与規程の変更は労働契約法に違反するか





コロナストレス

連載編

賃金の諸相(明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)

第81回 日本の賃金、アメリカの賃金(15)