2020年5月号<コロナストレス対策> | |
新型コロナウイルス感染症の流行を受け、国は学校の臨時休校(令和2年2月27日)、緊急事態宣言発令(4月7日)を打ち出しました。このわずか数十日の間に、外出自粛・営業自粛・在宅学習・在宅勤務など、私たちの日常生活は激変しました。いまもなお、このウイルスについては、感染経路・予防方法・治療方法・検査数増大方法・収束見通しなど、不明なことがたくさんあります。 このような緊急事態の中、感染リスクと隣り合わせで働く方々も、逆に失業リスクと隣り合わせで自粛する方々もいます。私たちはみな、生命と生活を危険にさらされ、大きな恐怖と不安を抱えながら、経験したことのない急激な変化に対応していくという非常にストレスフルな状況の中にいるのです。 しかし、ストレスに耐えることができずに、抑うつ的になったり、他人に攻撃的になっては、社会生活に支障を来たしてしまいます。健全な精神を維持し、環境変化に柔軟に適応し、幸せに、社会の一員として生産活動を続けたいものです。私たちは、ウイルスだけではなく、ストレスとも共存する力を身に付けなくてはなりません。 本号では、新型コロナウイルス禍におけるストレスとの向き合い方を特集します。 解説編 1 コロナストレスとの付き合い方 (日本産業カウンセラー協会 執行理事 伊藤 とく美氏) ○そもそもストレスとは? ○コロナストレスの要因 ○在宅勤務に伴う3つのストレス要因 ○自分自身のストレスとの付き合い方 ○上司としての部下のケア 2 マインドフルネスのすすめ (マインドフルリーダーシップインスティテュート 代表理事 荻野 淳也 氏) ○コロナ疲れの正体 ○自分の「評価・判断」に気づくことの重要性 ○マインドフルネスの定義 ○マインドフルネスの継続がもたらす脳科学的な変化 ○マインドフルネスの進め方 ○不透明な時代にこそ、マインドフルネスが重要な理由 3 新型コロナウイルス感染拡大への不安と向き合うための心理学のポイント (アメリカ心理学会、American Psychological Association) ○新型コロナウイルス感染拡大への向き合い方 ○危機対応に関する行動心理学の先行研究 ○テレワークの活用に役立つ心理学のポイント ○パンデミックにおけるリーダーの態度 4 非テレワーク職場における新型コロナウイルス感染症対策 (㈱シーピーデザインコンサルティング) ○密室・密接・密集状態を緩和するための対策例 ○接触・飛沫を防ぐための対策例 ○店舗・事務所・製造現場での個別の対策例 5 外出自粛と消費活動 (㈱エヌケービー) ○買って良かったもの、失敗したもの ○新しく始めたことや初めて利⽤したサービス・趣味 資料編 1 新型コロナウイルス感染拡大に伴うストレスの実態 ○生活自由度、意識・行動の変化 ○自粛ストレスの有無、テレワークの体調への影響 ○親子のストレス 2 新型コロナウイルス感染拡大・緊急事態宣言と新卒採用活動 ○新型コロナウイルス感染拡大による採用予定数への影響 ○緊急事態宣言を踏まえた採用スケジュールの変化 判例編 メンタルヘルス不調者の復職をめぐるトラブル |