2020年4月号<緊急対応テレワーク>


いま、世界中が、新型コロナウイルス・パンデミックの脅威にさらされ、歴史的な転換期を迎えています。このような中、企業が従業員の感染リスクを抑えながら事業を継続するためには、通勤ピーク時刻を避けたり、勤務のための移動そのものを抑えたりするなど、いよいよ働き方の改革が不可欠になってきました。勤務する時間や場所の融通を利かせる方法の一つが、テレワークです。

政府要請を受けて3月2日から始まった一斉休校により、社員が子どもを家に置いて出社しないでも仕事ができるように、テレワークの導入が一層加速しました。しかし、いざ実施してみると、十分な準備がないまま就業場所を自宅にすることや、子どもが家にいる状況で在宅勤務をすることなどについて、多くの課題が見えてきました。

本号では「緊急対応テレワーク」を特集しています。




解説編

1 緊急対応テレワークのポイント


○一般的なテレワーク導入プロセス
○押さえておきたい緊急対応テレワークのポイント


2 新型コロナウイルス感染症に関連した助成金

○新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース
○職場意識改善特例コース
○新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金
○雇用調整助成金の特例措置


3 新型コロナウイルス感染症の危機管理コミュニケーション
(潟Xトーリーズ・オン 代表取締役社長 大貫 武)

○今般の感染症ならではの情報発信の留意点
○社員が感染した場合の社内・社外向けの情報発信
○メディア対応上の留意点
○時差出勤やテレワークを行う場合の周知方法


4 テレワークをめぐる法的留意点
(井上克樹法律事務所 弁護士 井上 克樹)

○テレワーク時の事業場外労働のみなしの適用
○テレワーク労働者の休憩の扱い
○テレワーク勤務中の私用電話や私用メールの禁止
○テレワークのコストの負担


5 テレワークのためのセキュリティ対策

○コミュニケーションツール・労務管理ツール
○端末の効果的なセキュリティ対策は?
○経営者・システム管理者・テレワーク勤務者の対策


6 VDT作業時の環境整備の留意点

○照明および採光
○一日の作業時間
○VDT機器の選択



事例編

新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた企業の取り組み

○個別企業の具体的な対策
○一斉休校・休園とテレワーク実施の影響
○テレワーク実施で見えてきた課題
○遠隔でのサービス提供



資料編

1 企業のテレワーク運用の実態

○導入されているテレワークの形態
○テレワークの部門・職種
○テレワークの導入目的
○テレワークを導入しない理由


2 従業員のテレワーク利用の実態

○テレワークのメリット・デメリット
○テレワークによる生産性・幸福度の変化
○テレワークによるペーパーレス化の進展
○テレワークを実施して感じた業務上・心理的課題



判例編

休日労働も事業場外みなし労働時間制の対象となるか


テレワーク


連載編

賃金の諸相(明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)
第42回 新卒初任給の動向と課題(8)