2019年4月号<令和のテレワーク>


慢性的な人材不足の状況下、場所と時間にとらわれない、多様な働き方の重要性が増しています。それに対応し、ICT(情報通信技術)を活用したテレワーク(在宅勤務・モバイル勤務・サテライトオフィス勤務)の注目度が高まっています。

テレワークには、人材の確保、生産性の向上、災害時の事業継続などの効果が期待されています。一方で、労働時間の管理、コミュニケーションの質・量の確保、情報セキュリティの確保などの課題もあります。

本号では、先行企業の事例とともに、テレワーク導入のポイント、法的留意点、ICT環境の整備とセキュリティ対策について考えていきます。



解説編
1 テレワークの概要と導入のポイント

○テレワークの効果・課題
○テレワークの導入プロセス

2 テレワークをめぐる法的留意点
   (井上克樹法律事務所 弁護士 井上克樹)
○テレワーク労働者にも休日の規定は適用されるか
○テレワーク労働者の中抜けはどのように扱えばいいか
○テレワーク中の私用電話や私用メールを禁止できるか
○休日にメールに回答することは労働時間か


3 テレワークのためのICT環境とセキュリティ対策
○リモートデスクトップ等のICT環境の種類
○テレワークで使えるコミュニケーションツール
○テレワークで使える労務管理ツール
○テレワークのためのセキュリティ対策


事例編
1 アステリアのテレワーク制度

○申請・承認方法
○活用ツール・セキュリティ対策
○猛暑テレワーク・降雪テレワーク・台風テレワーク

2 向洋電機土木のテレワーク制度
○ムダを省き、利益確保につなげる方法
○導入・運用上での苦労
○コストカットの効果


3 MUGENUPの在宅勤務制度
○クリエイターを在宅勤務で雇用する理由
○在宅勤務社員への指示方法
○在宅勤務社員とのコミュニケーション方法

4 日本人事労務研究所の在宅勤務制度
○添削者を在宅勤務で雇用する理由
○添削者の評価・報酬・能力開発

5 ワークプレイスの多様化
○個人専用のオフィス空間の例
○コワーキングスペースの例



資料編
テレワークの実施・利用状況

○テレワークの実施担当部門
○テレワークの就業場所
○適用している労働時間制度
○テレワーク実施の効果
○テレワーク実施のデメリット


判例編
出張・直行直帰時に事業場外のみなし制が適用されるか


連載編
賃金の諸相(明治学院大学 名誉教授 笹島芳雄)
第31回 賃金と物価・生産性