2017年4月号<長時間労働対策> | |
労働時間の監督指導の強化や時間外労働限規制の設定といった行政上の観点からも、人材確保や安全配慮といった労務管理上の観点からも、長時間労働の是正が焦眉の急となっています。 一人当たりの労働時間を短縮するためには、生産性向上や人員増強が必要となります。それには、仕事の進め方の見直し、労務管理の改善、一人ひとりの意識の改革、組織風土の変革、労働時間関連の制度・規定の見直しなどがカギとなります。 本号では、「長時間労働対策」を特集しています。 解説編 1 労働時間・休日の基礎知識 ●法定労働時間・休憩・休日 ●時間外労働・休日が認められる場合 ●時間外労働の限度 ●労働時間の適正把握のために使用者が講ずべき措置 ●変形労働時間制・フレックスタイム制・みなし労働時間制 2 労働時間・割増賃金に関する法的留意点 (井上克樹法律事務所 弁護士 井上克樹) ●労働時間に該当する?該当しない? ・健康診断・自己啓発・資格取得の時間・接待・更衣・仮眠 ●営業マン等に対する、みなし労働時間制活用上の注意点 ●管理監督者の始業・終業時刻の把握は必要? ●管理監督者に該当するかの判断基準とは? ●定額残業代の注意点 3 長時間労働に対する監督指導の動向 ●行政による監督指導の強化 ・体制整備、指導対象事業場の拡大 ●直近の監督指導の結果 ・監督対象事業場の66%が労働基準関係法令違反 ・主な違反内容は「違法な時間外労働」「賃金不払残業」 ・労働時間管理の指導は「始業・終業時刻の確認・記録」が1位 4 時間外労働の上限規制の動向 ●政労使案は「1ヵ月45時間、かつ年360時間」 ●特例は「年720時間(月平均60時間)以内」 ●単月の上限は「100時間未満」(休日労働含む) ●2〜6ヵ月の上限は「80時間位以内」(休日労働含む) ●中小企業に対する時間外労働の上限規制の影響 |